TOP
Column

コラム

2022.02.08 「第3章 能力と実績のウソホント」-『MINDSET』③


 中学入学時点では成績に差がない生徒たちを調査した結果、成績が下がり続けたのは「凝り固まった考え方(努力は無意味という考え方)」と判定された生徒だけだった。また、成績低下後に柔軟な考え方の生徒はその原因を探り改善・努力するのに対して、凝り固まった考え方の生徒は努力をせず諦める傾向にあった。

 

 褒め方次第でも能力の伸び方が異なる。その子の「能力」を褒めるグループとその子の「努力」を褒めるグループに分けてテストを行った結果、前者の生徒の知能は下がり、後者の生徒の知能は上がった。

 

 ところで、芸術的才能は天賦のものだろうか。訓練をあまり受けなくても絵が上手な人は居る。しかし、線の角度、空間、位置関係、陰影、明暗、全体を捉える力、そういった個々のスキルを習得したうえで、それらを同時に働かせることが出来れば誰でも絵が描ける。つまり、努力次第で芸術的才能は伸ばせるのだ。

 

 

 本書の「凝り固まった考え方」の生徒と私自身の学生時代は重なる部分が多々あった。それは大人になった今も考え方に根深く影響を与えているのだと思う。まずは、その事を意識した上で柔軟な考え方を身に付けられるよう善処したい。また、ネガティブな指摘ほど強い影響を与えるらしいので、そういう発言はしないように注意したい。

著:田埜マサキ

 

 

コメントを書く

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

PAGE TOP